2012年11月定例会

日時：2012年11月15日（木）19:00-21:00

場所：東京海洋大学5号館3階315室

出席：飯沼、小川、小幡、柴、田名部、百海、渡邉

内容

１．デザイン科学研究に関する文献紹介１（田名部）

※文献情報

1. Kuechler, B., andVaishnavi, V., (2008) On theorydevelopment in design science research: anatomy of a research project,European Journal of Information Systems, 17, 489-504.

2. Kanellis, P., & Papadopoulos,T., (2009) Conducting Research in Information Systems: An EpistemologicalJourney, In A. Cater-Steel, & L. Al-Hakim (Eds.), Information SystemsResearch Methods, Epistemology, and Applications (pp. 1-34). Hershey, PA: IGIGlobal.

メモ

情報システムにおけるデザイン科学研究（DSRIS)に何が含まれ、何が含まれないないのか。このような議論はあまり見られない。本発表では、DSRISに対する潜在的仮定、すなわち、哲学的立場の議論の必要性を確認した。DSRISは、存在論的には、複数の世界状態を認めるが、それらは複数の現実に組み入れない。認識論的には、情報（事実）の意味が構築プロセスによって与えられるとする。立場として、実用主義(pragmatism)に依拠すると考えられ、「作ることを通じて知る」として特徴づけられる。価値論的には、真実や理解の追求において、曖昧さには寛容であり、むしろ、知識の追加が評価される。成果物の構築プロセスを通じて、知識の追加に寄与する（情報システム）研究は、今後、我が国においてもますます重要視されるだろう。本研究部会の今後の活動として、デザイン科学研究の可能性を探っていくこととなった。（田名部）

関連情報

1. Vijay Vaishnavi and Bill Kuechler, Design Science Research in Information Systems, http://desrist.org/desrist/

2. Takeda, H., Veerkamp, P., Tomiyama, T.,& Yoshikawam, H. (1990, Winter). Modeling design processes. AI Magazine,37-48.

２．デザイン科学研究に関する文献紹介２（小幡）

※文献情報

1. Gregor, S., and Jones, D., (2007) The anatomy of a design theory, Journal of the Association for Information Systems, vol. 8, no. 5, pp. 312-335. http://aisel.aisnet.org/jais/vol8/iss5/